僕が今咄嗟に頭に思い浮かぶネットビジネスというと、アドセンスブログ、アフィリエイト、YouTube、ネット転売の4つが思い浮かびます。
この中で最もリアルビジネスに近いものはネット転売でしょう。物を安く仕入れてから高く売るのを繰り返して収益を出す方法です(僕はネット転売の経験はありません)。
僕が今挑戦しているネットビジネスはアドセンスブログでして、一生懸命記事を書いてページビュー(記事閲覧数)を稼ぐことで収入に直結するビジネスモデルです。
基本的に記事を読んでいて広告が目につくなら、そのサイト運営者はアドセンスブロガーである可能性が高いでしょう。
とまあ、ここまではネットビジネスについて簡単に説明してみましたが、これらのビジネスは全然怪しい手法なんかではなく、ごくごく真っ当なビジネスです。
以前はネットビジネスで稼ぐなんて怪しいと言われていた時代もありましたが、インターネットが当たり前となった現在ではそんなイメージを抱く人は少なくなっているんじゃないかと思います。
しかし、そんな現代でも怪しい手法というのは存在しています。
特にTwitterやLINE上でよく見かける『私ネットビジネスで稼いでいるのであなたも一緒に稼いでみませんか』的な勧誘がそうです。
TwitterやLINEでよく見かけるネットビジネス勧誘は怖い
そもそもなんですが、ネットビジネスでは基本的に『一緒に稼ぎましょう!』と言って誰かを勧誘したりしません。
普通、ネットビジネスは個人一人で完結する仕事です。
中には数人で協力してブログを運営したり、YouTuberのようにグループを作ってコンテンツを作り、収益を全員で山分けしたりすることもあるのですが、そんな人達でさえ誰かを誘って一緒に稼ぎませんかなんて普通は言いません。
だって勧誘なんかしてたらグループ1人あたりの取り分が減りますからね。
じゃあTwitterやLINE上で最近よく見かけるネットビジネス勧誘は何なのかというと、残念ながら99%ネットビジネスではありません。
『え?でも一緒にネットビジネスで稼ぎましょうって書いてあるんだけど』
『なんかネットビジネスで稼いだとかいう諭吉さんを何枚もチラつかせてるんだけど』
『私もあんな風になりたいんだけど』
そう思ったそこのあなた、要注意です。
TwitterやLINE上の勧誘はネットビジネスではなく、99%ネットワークビジネスです
『ネットワークビジネス?』
『ネットビジネスと何が違うの?』
『同じじゃないの?』
そう思ったあなたはぜひここから先をじっくり読んで理解するようにしてください。
ネットビジネスとネットワークビジネスは全く異なるビジネスモデルです。
ネットワークビジネスとは
ネットワークビジネスというのは、マルチ商法・MLMなどの連鎖販売取引の総称です。
マルチ商法とMLM(マルチレベルマーケティング)は名前が違うだけでどちらも同じものでして、これらはよく詐欺と言われています。
しかし本来であれば、しっかりと法律に則って運営していれば詐欺にはなりません。
仕組み的には、“誰かに特定の商品購入や特定のコミュニティへの入会を勧めた際に、勧誘に成功すれば人数1人あたり一定額の報酬が発生する”という感じです。
しかし現実では金品の受け渡しだけが目的で全く中身のないコミュニティに勧誘されるなどの詐欺によく使われるビジネスモデルであるため、よく問題となっています。
ネットワークビジネスの仕組みを利用した詐欺は昭和から存在していた
まだインターネットが流行っていなかった昭和の時代に、ねずみ講が問題になったことがあります。
マルチ商法のビジネスモデルを悪用することで、ピラミッドの頂点や頂点付近に位置する人達だけが儲けてトンズラする手法です。
具体的には、『◯◯というコミュニティーにお金を払って入会してくれたら稼ぎ方を教えます』という感じで勧誘を仕掛け、それで入会した人に対して、
『あなたも誰でもいいので勧誘して下さい。入会させることができたら1人あたり数万円の報酬が手に入ります』
と教えるのです。
ピラミッド下層の人達は全員損するだけで何のメリットも無いので昔問題になり、今でもマルチ商法は詐欺だというイメージが根強く残っています。
インターネット時代の到来により新たなねずみ講が出現しだした
時代は変わり、現在ではインターネットが主流となりました。
そこで、インターネットを使ったねずみ講が発生するようになったのです。
その代表が、TwitterやLINE上でよく見られる『私ネットビジネスで稼いでるのであなたも一緒に稼ぎましょう』案件です。
この案件は大抵、私にお金を払ってくれたらあなたにも稼ぎ方教えますよ的な感じで勧誘されます。
その勧誘に乗ってみると、こう教えられるのです。
『あなたもTwitterやLINEでアカウントを作り、私と同じように稼げてますアピールして勧誘すれば同じように儲かりますよ』
大抵の人はここで、詐欺られた!と自覚する事になるため、勉強代だと思ってここで手を引く事になるでしょう。
しかし中には上記の教えを素直に信じてしまう人も実際に居たりします。
そういった人達は同じようにTwitterやLineアカウントの作成を行い、ネット上のどこかから勝手に仕入れてきたと思われる綺麗なリゾート地や豪華な料理等が並んだキラキラした写真ばかりを載せ、あたかも稼いでます風の装いをした上で情報発信を行ったりするのです。
で、その情報発信に引っかかった人がお金を払って稼ぎ方を教えて貰い、それで素直に信じてしまった人が同じようにアカウントを作成して、どんどん同じようなうさんくさいアカウントがねずみ算式に増えていく・・・。
つまり、ピラミッドの上層に居る人ほど儲けて下層に居る人ほど上に吸い取られる形となります。
昭和時代に流行ったねずみ講と全く同じなのです。
最近のネットワークビジネス詐欺の勧誘文句
ネットワークビジネスへの勧誘文句は色々な謳い文句がありますが、実際に僕が言われたことのある勧誘文句、ネット上で見たことのある勧誘文句について書いていこうと思います。
みんなやってるからあなたもやりましょう!
おそらく一番多い勧誘文句だと思います。
『みんな同じことして稼いでるからあなたもやらないと機会損失ですよ~』と発信するわけです。
僕たち日本人は『みんなやってるから』という言葉に弱い傾向があるので、よく使われる勧誘文句です。
やるかやらないかだよ?
これもかなりの割合でよく見かけます。
基本的に人間というのは疑り深いのです。だからこそ、指を加えてじっとしている人達に対しては、『やるかやらないか』だけを考えるように訴えてくることが多いです。
あれこれ考えて疑り深い人に対しては、やるかやらないかという2つの選択肢のみを提示し、そのどちらを選択するかだけに集中させることで成約率を高めるという手法が存在しています。
詐欺師がこのパターンで成約させようとしてくる話しの流れとしては以下のような感じです。
~~~~~~~~~~
カモ「絶対お金稼げるならやってみたいけど、失敗したら怖いし、自分にできるかどうか自信無いし、第一絶対稼げる方法があるのか疑わしいし・・・」
詐欺師「そうやって色々悩む気持ちは非常に分かりますよ。では一つあなたにお聞きしますが、やりたいか、やりたくないかで言えばどっちですか?」
カモ「どちらかと言うとやりたいかも・・・」
詐欺師「なるほど、それがあなたの本心なのですね。あなたが本気でやりたいと思っているのであれば間違いなく挑戦した方がいいですよ。世の中のほとんどの人はやりたいと思いつつも、どうせ自分には無理だと言ってやろうとしない人がほとんどなんです。そこから抜け出すだけで人よりも成長できるチャンスがありますよ!」
カモ「挑戦するだけで他人よりも成長できる・・・か・・・」
詐欺師「ではどうしますか? やるかやらないかで答えて下さい。」
~~~~~~~~~~
本当はここまで単純ではないのですが、こんな感じで挑戦することのメリットを強調した上で最終的に2つの選択肢のみを提示すると成約率が高くなる傾向があるため、実際のビジネスでもよく使われる手法になります。
ただし、詐欺師が勧誘してくる時もよく使ってくるので注意してください。
今入会すれば先行者利益は間違いないよ?
そもそも先行者利益を獲得できるような方法を広める人なんて居ません。
参入しさえすれば簡単に稼げてしまう市場というのは、誰かが広め始めるとすぐに飽和して稼げなくなるのです。
なので、先行者利益という言葉を推して勧誘してくる人には注意してください。
マルチ商法じゃなくてMLMって言うんだよね。
これ、僕が実際に言われたことがあります。
言われた当時はMLMという言葉を知らなかったので全然違うビジネスモデルかと思っていたのですが、試しに調べてみたら同じだったという(笑)
MLMみたいにアルファベットの略語で言われると、何かすごそうだなって感じるかもしれませんが、マルチ商法と意味合いは変わらないので注意しましょう。
法律に則ってるのであればMLMは詐欺じゃないですが、詐欺案件でMLMという言葉を使って勧誘してくる人は居ます。なので注意してください。
今はインターネットの時代だからマルチ商法は最強のビジネスモデルだよ
これも言われたことがあります。
また、その理由についての説明が相当考えられているものでした。
どんなことを言われたのか、覚えている範囲で以下に書いておきます。
昭和時代に流行ったマルチ商法では今のようにインターネットが主流ではなかったため、ある特定の地域もしくは日本国内でしか広められなかった。
だからどうしても稼げる額に限界があったし、皆が皆幸せになれるわけでは無かった。
そんな中でマルチの仕組みを利用したねずみ講という詐欺も横行したものだから、日本ではマルチ商法は詐欺という認識が根強く残っている。
しかし今は違う。
今ではインターネットが当たり前になり、昔のように近くの知り合いを無理して勧誘する必要が無くなった。
しかも英語ができれば全世界を相手に勧誘を仕掛けることだって出来る。
日本だけで完結しないというところが最強で、全世界を相手にできるスキルを身につけさえしたら間違いなく稼げる可能性の高いビジネスモデルだ。
僕が紹介するコミュニティーに入ってもらえれば、世界最先端の教育を受けることができる。
そこでは英語を最速で身につけられるコンテンツが公開されているから、そこで英語を勉強すればいい。
ネットワークビジネスでの稼ぎ方に関するコンテンツも用意されてるから、それも勉強すればなお良い。
しかもそれだけじゃなくて、誰かをそのコミュニティーに勧誘し、成約を取ることができればあなたにも一定額の報酬が入る仕組みも用意されている。
このインターネット時代、間違いなく最強の稼ぎ方をコミュニティー内で学べるし、そうやって学んでいる中でもインターネットを使ってコミュニティーを広める活動をすればあなたにも報酬が入ってくる可能性があるわけだから、これはもうやるしかないよね?
ここまで書いてしまうと一体どこのコミュニティーなのかほぼ答え言ってるようなものなのですが、僕はこのコミュニティーには入りませんでした。
おそらくネット上で広まっているネットワークビジネスコミュニティーの中では相当考えられている勧誘文句であり、完全に詐欺とは言い切れない感じもあるので、このコミュニティーが詐欺だと断言はしません。
ただ、勧誘する際の謳い文句がやはり過剰といいますか、これをやれば稼げます的な雰囲気を漂わせているため、法律的にグレーなのには変わりないでしょう。
これを読んだ人の中には、どこのコミュニティーなのか理解できた人も居るかもしれないですが、僕個人の意見としては正直おすすめできません。
あと、全世界を相手に出来たら最強という話ですが、ねずみ算式に計算してみると分かるのですが、正直言って最強とは思えません。
現在地球上には76億人もの人間が存在するとのことですが、仮に1人あたり2人紹介し、それをネズミ算式に増やしていった場合、第何世代(n)で詰むのかを計算すると次のようになります。
(2^n)-1 = 7,600,000,000 (^nの部分はn乗の意)
n = log_2(7,600,000,000 + 1) (_2の部分は底)
n ≈ 33
つまり、世界人口を相手にしても約33世代で詰むのです。
日本人口の場合は1億人くらいなので約26世代で詰むのですが、世界人口を相手にしてもこの程度なのですから、いかに過剰な表現で誘ってきているのかが分かるかと思います。
まとめ:ネットワークビジネス勧誘は基本的に怪しいので注意
TwitterやLINE上では多くのネットワークビジネス勧誘が行われています。
『一緒にネットビジネスしませんか?』といった勧誘文句がよく見られますが、99%ネットビジネスではなくネットワークビジネスなので注意して下さい。
この詐欺の手口は昭和時代と基本的な部分は変わっていません。
一昔前はリアルで行われていたものがインターネット上で行われるようになっただけのことです。
マルチ商法という言葉自体が煙たがられている風潮があるため、MLMといったように言葉を変えて勧誘してくる人達も居ますが、全く同じなので気をつけて下さい。
また、高度な勧誘をしてくる人達の中にはネットワークビジネスに関する歴史を長々と語り、昔と比べると圧倒的に稼ぎやすくなっているとか、ネットを駆使すればデメリットなんて存在しないなどと言って説得してくる人も居ます。
つい高度な勧誘に乗って入会してしまうことがないように注意して下さい。
以上『TwitterやLINEでネットビジネス勧誘してくる怪しい奴らには注意!』でした。
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