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YouTubeアドセンスで稼ぐことを決意して7ヶ月程経った頃の話です。
この頃あたりにようやく毎月必ず口座にお金が振り込まれる程度の収入を確立することができました。
もちろんその程度じゃまだまだ一人で到底生きていけないレベルなので、両親や親戚、祖母からはめちゃくちゃ心配されていました。
中でも祖母は特に心配症であるため、定期的に僕の携帯に電話をかけてきては、
祖母「最近大丈夫かね?調子はどうかね?もういい歳だからそろそろ就職は考えんかね?」
といつも話しかけてきました。
心配してくれてるのはとても有り難かったのですが、僕はどうしても何とかしてネットビジネスで稼ぎたいと思っていたので、いつも祖母には自分で稼げるようになりたい旨を伝えていました。
護摩行の準備は着々と行われていた
ある日、祖母が久々に電話をかけてきました。しかし、いつもと様子が違いました。やけに祖母の口調が優しいのです。いつもであれば心配したような声が電話口から聞こえてくるはずなのにです。
祖母は次のように言ってきました。
祖母「明日私の家に来なさい。あんたをある場所に連れていきたいと思ってる。おばあちゃんが何とかしてあげるから任せなさい。」
ある場所って一体何?と思いました。もしかしてハロワとかじゃないだろうな・・・・いや、祖母と同伴してハロワとか恥ずかしすぎだろ、絶対ありえない・・・とか色々考えてました。
怖かったので、一体どこに連れて行こうとしてるのか聞くことにしました。そしたら、
祖母「あんたをお寺さんに連れて行こうと思ってね」
僕「寺???」
祖母「もしかしたらあんたには悪い霊が憑いてるんじゃないかと思ってね。その霊が就職活動する気力を奪ってるのかもしれないから、明日私がお寺さんに連れて行ってあげる。そこでお祓いすれば運勢も良くなるし、きっと将来成功する。」
そうだった。僕の祖母は見えない力といったオカルトを心の底から信じているような人であったことを忘れていた。
僕にどうしても就職する気が無いのを心配しすぎて、ついに悪霊の存在を妄想しだしたのです。
しかし、祖母は一度こういった心配をしだすと絶対に止められないのです。
以前にも何か別の件で心配し続けていたことがあったらしく、その時にはストレスにより膀胱炎になっていたりもしていました。
祖母の心配を取り除くには、とにかく僕が明日お寺に行って、お祓いとやらを受けるしかないと思いました。
なので仕方なく祖母の言う通り、お寺に行きました。そしたら、僕の想像とは全く違った場所に通されました。
連れて行かれたのはお寺ではなく・・・
お寺に入ったのではなく、お寺近くに建っている辺鄙で古ぼけた小さな建物の中に通されました。
建物の見た目に反して部屋は意外と広く、部屋の奥には大きな仏壇のようなものがありました。そしてその近くには巨大な護摩壇が設置されていました。
それを見た瞬間、もしかして護摩行やらされるのか!?と思いました。
護摩行とは、燃え盛る炎の前で焼けるほど熱い中、大量の汗水垂らしながらひたすら大声でお経を唱える真言密教の修行です。
引退した野球の新井貴浩選手が毎年気合いを入れるために行い、毎回顔中火傷で真っ赤になっている荒行です。
なんと祖母は、いつまでも就職しようとしない僕の腐った根性を護摩行で叩き直そうとしているようでした。
荒行させるなんて一言も言われてないし、ただのお祓いだと思ってたので本当にびっくりしました。
最初はお坊さんに色々質問されたりしました。
どんな悩みがあってここに来たのか、どういった願いを叶えたいかなど、色々聞かれました。
僕は正直にお坊さんに心の内を話しました。
就職することに対してものすごくトラウマがあること、どうしても会社員として働きたくないこと、インターネットで自分で稼げるようになりたいことなどを全て話しました。
そういった悩みに対して、お坊さんは現実的な言葉を投げかけてきました(内容はうろ覚えなので、できるだけ思い出しながら書いてみました)。
坊さん「〇〇君?人という漢字はね、人と人とが支え合ったような形をしてるように、人間というのは基本的にお互い協力しながらじゃないと生きていけないんだよ。だからみんな、お互いに迷惑かけ合いながらも必死に協力して生きているわけだ。
確かに人間関係で悩むことはものすごく多いけど、世の中色んな人間が存在しているんだから性格的にどうしても合わない人も居るし、そこはどうしようもないと割り切って協力していくしかない。
〇〇君は、人間関係がどうしても苦手だからインターネットで自分1人の力で稼げるようになりたいって真剣に思ってるのかもしれないけど、そんな人達というのは本当に極一握りしか居ない。
おそらく、稼げるようになるには普通の人じゃ到底耐えられないくらいしんどい思いをしてがむしゃらに頑張っていかないと無理だと思うよ。〇〇君にはそういった苦難に耐える覚悟はありますか?」
スピリチュアルな胡散臭い言葉でも投げかけられるのかと思っていましたが、意外と現実的でした。
それでも、インターネットで一人で稼いでいきたいという僕の想いは変わりませんでした。なので、どうしても稼げるようになりたい旨を伝えました。
坊さん「よし分かった。今からしばらくの間熱い思いをすることになるけど、君の覚悟を見させてもらう。護摩壇の前に座りなさい。」
今から新井選手のように必死な形相で悶え苦しむことになると想像した時、かなり怖かったです。
一体どれだけ苦しい思いをすることになるんだろうかと思いました。
そして、護摩行開始前に以下のお経を覚えさせられました。
ノウマク サンマンダ バザラダンセンダ マカロシャダ ソワタヤ ウン タラタ カン マン
不動明王真言というらしい。
すぐには覚えられませんでしたが、よく見たら護摩壇の奥にも不動明王真言の書かれた貼り紙があり、分からなくなったらそれを見て唱えたらいいと言われました。
護摩壇に護摩木が焚べられ、火がつけられました。
護摩行の始まり
最初は小さな炎でしたが、焚べられた護摩木が徐々にパチパチと音をたて始め、最終的にはとても大きな火柱が出来上がりました。
その火柱は僕の目の前、約2メートル先で燃え盛っていましたが、尋常じゃない熱さでした。
もう本当に顔中火傷してもおかしくないレベルでした。
灼熱地獄とはこういうことかと思いました。サウナなんかの比じゃありません。
そんな状況下で僕はひたすら気合を入れてお経を唱えまくりました。
僕の顔はおそらく護摩行中の新井選手のように、ものすごい形相になってたと思います。
体験してみて分かったのですが、本当に顔全体がやけどするレベルで熱いし、手を合わせて唱えてる時も手の甲がジリジリ焼けてるような感じがして、本気で気が狂いそうになるのです。
ただ、そのような状況下で身を引いたりして熱源から遠ざかろうとすると祈りの効果が半減するということで、逃げてはいけないというルールがあるのです。
だから僕は必死でお経を叫びながら唱え続けました。
叫んで気を紛らわさないと本当にやってられないからです。
その状態が多分40分くらいは続いたと思います。
そのくらい時間が経ったあたりでようやく護摩木が全て消費され、完全に炎が消えたあたりで護摩行は終了しました。
護摩行終了後・・・
なんとか最後まで耐えることができました。
もう全身めちゃくちゃ汗びっしょりで、顔と手の甲、それと首元にも少し火傷を負いました。
新井選手は新年に毎回数時間に及ぶ護摩行をしてるみたいだけど、数時間も火に晒されてたら顔中真っ赤に水ぶくれするよと思いました。
僕には絶対真似できないと思います。40分で終わって本当に良かったと思いました。
まあでも40分でもめちゃくちゃ辛いんですけどね(笑)。
灼熱地獄で悶え苦しんでる時はとにかく尋常じゃないくらい時間経つのが遅く感じましたから。
帰りに、坊さんにこう言われました。
坊さん「君はなかなか根性あるね!相当熱かっただろう?それでも最後まで身を引かずに必死で食らいついてたな!それだけ根性あるならネットビジネス成功できるかもしれんね。ただ、本当に無理だと悟った時は普通に就職して生きていくことも頭に入れておきなさい。これからは自分を信じて頑張りなさい。」
祖母も、僕が護摩行に最後まで耐えられたことに満足しているようでした。
時は流れて約半年後、YouTubeと他の案件合わせて大卒の初任給の半分程度の額を稼ぎ出すことに成功しました。
しかしその数ヶ月後に突然稼げなくなったので、今は収入が無い状態です。
両親や祖母には収入が無いことは話してないのですが、放っておいたらいずれバレるので、なんとかしないといけないと考えています。
どうにかして復活しないと護摩行で苦しんだ意味が無くなってしまうし、また炎で炙られるのは勘弁なので、早く結果を出したいと思って記事を書き続けています。
追伸
僕のようにネットビジネスで結果がなかなか出ない、ずっと苦しい思いをし続けているという方は、護摩行に挑戦してみてはいかがでしょうか。
炎に炙られるという経験は普通に生きてると中々出来ないので、一時的に非日常を味わう目的であればなかなかの体験が出来ます(笑)
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