人生の悩みへの対処法について書かれた本は参考にはなるが、簡単に実行できることではない。

人生の悩みの長いトンネル 心の悩み

人生ではとにかく尋常じゃないくらい色んな悩みに襲われるものです。

その悩みの大半が、人生単位で常に付きまとうもの、人間関係により生じるものだと言われています。

世の中に出回っている書籍にはそんな人生の悩みに対する解決策が提示されている書物も存在しています。

僕も普段から悩み症なので、お悩み解決系の書物に手を出して読んでみたことがあります。

しかし結果として、実際に悩みが解消されたり軽くなったりしたかと言うと、全然そうではありませんでした。

スポンサーリンク

本で紹介されている人生の悩みを解決する方法の例

まずは僕が手を出した人生の悩み解決系の文庫本に書かれていた実際の例を以下に挙げていきます。

今日1日の区切りで生きる

過去や未来のことは一切シャットアウトして、今日だけを1つの区切りにして生きることで、今日1日の中で起こりうるであろう物事や悩みだけに集中して取り組む事が可能になる方法です。

人は今日1日の出来事だけでなく、過ぎた過去や未来に起こりそうな出来事でさえも悩みの種として考えてしまう癖があります。

そのせいで今日1日の問題に適切に対処するための集中力や思考力が阻害され、良いパフォーマンスを発揮できなくなったりします。

それならば過去や未来の事柄を一切考えないようにすれば、必然的に今日1日だけの悩みに絞られるため、その分だけ余計な事を考えなくて済むということです。

よく相撲で力士が『1日1番を意識してやるだけです』と言ってるのをテレビで良く見ますが、これと同じような考え方で1日を過ごす感じになります。

スポンサーリンク

悩む暇が無くなるほどの計画を練ったり思索にふけってみる

人間の脳は1度に1つのことしか集中できないという性質があります。

その性質を利用して悩む暇を与えないようにする方法になります。

具体的には、以前からやり残している計画だけに集中して行動するようにしたり、自分にとって興味のある物事について頭の中で考えを巡らしてみるといった感じです。

少なくとも作業に没頭している間は悩みに襲われにくくなるという脳の性質に基づいた方法です。

悩みの9割は実際には起こらないので必要以上に考え込む必要は無い

普段自分が考えている悩みのうち9割は実際に起こらないことが統計的に分かっています。

そのため必要以上に、

『嫌な奴に会ってしまったらどうしよう・・』
『ここはこうしておかないと何時かはまずいことに・・』
『あんなこと言われたらどうしよう・・』

などと、あれこれ余計な悩みをしなくてもいいという考え方になります。

どうしても避けられない悩みには調子を合わせる

例えば、ある日外に出かけて買い物しに行こうと考え、自転車で近くのスーパーに向かっていたとします。

この時、天気は曇りだとします。

あなたは店で買い物を済ませてスーパーから出てきました。

そしたら外はいつの間にか大雨になっていました。

この時、あなたはおそらく、

『傘を持ってくればよかった』
『今日はついてない』
『なんでこんな目に遭うのか』

などと思い悩むことでしょう。

しかしここで敢えて自分の身に起こった不幸な出来事を受け入れて、

『雨が降ってしまったなら今度からは気をつけよう』
『こうなっちゃ仕方がないな』
『店に戻ってしばらく暇もつぶそう』

と気にしないようにすることで悩む必要が無くなるという方法です。

『起きてしまったことは仕方ないから忘れよう』といった考え方になります。

瞑想する

椅子に腰掛けて背筋を伸ばし、肩の力を抜く。

次に目を瞑り、そのままの状態で何も考えずに5~10分間じっとする。

瞑想している間はとにかく頭の中をカラッポにすることが大切で、とにかく無の境地になる。

こうすることで瞑想が終わった後には心身ともにリラックスでき、悩みもある程度軽減されているとのことです。

スポンサーリンク

実際にやってみると結構難しい

僕は普段から色んな悩みに襲われたりするので、それだけで毎日気分が落ち込んだりすることがよくあります。

それで、前の見出し『本で紹介されている人生の悩みを解決する方法の例』で示された方法に頼って実行してみたことがあります。

しかしこれらの方法は実際にやってみると分かるのですが、そう簡単にできるものではありません。

逆に以下のような悩みに襲われることになりました。

今日1日の区切りで生きられない

今日1日の中だけを意識することで過去と未来をシャットアウトするという考え方は理解できます。

しかし実際にやろうとしてみると、ふとした瞬間に過去の嫌な思い出、未来への漠然とした不安に襲われてしまいます。

その際、『余計な事を考えては駄目だ』『今日1日だけを考えろ』と自分に言い聞かせたりするのですが、それでも過去と未来への不安が次から次へと浮かんでくるのです。

これでは今日1日なんて言ってる場合ではありません。

僕にはこの考え方で生きるのは無理なんじゃないかとさえ思いました。

悩む暇が無くなるほど忙しい生活は送りたくない

僕は昔から忙しいことや時間に追われて作業することが大嫌いであるため、悩む暇がない程の作業量で忙殺されることに抵抗感があります。

仮にものすごく忙しい状況に身を投じたとしても、僕自身余計なことを考えてしまいやすい性格のため、物事の優先順位を無視してまで考え込んでしまう癖があります。

そのせいでよく他人からは

『ボーっとするな』
『早く作業しろ』
『突っ立てる暇は無いぞ』

などと注意されることが多かったですね。

それでも意識を改善できずに思い悩みながら作業していたので、周りの人の仕事ペースについていけず、後で怒鳴られたりしていました。

こんな感じなので、社会に出て思い悩む暇が無いほど忙しい環境に身をおいて作業し続けるのは向いてないと感じています。

周りが慌ただしく働いているような忙しい環境でも空気を読まずに悩んでしまい、動きが遅くなるのが僕ですからね(笑)

根本的な性格的に忙しくするのが大嫌いなんだと本当に思います。

悩みの9割は起こらないと分かっていても不安なものは不安

基本的に人間が考える悩みの9割は起こらないと言われており、統計的にも証明されているそうなので、必要以上に未来のことであれこれ考え込む必要は無いと頭では理解しています。

しかし理解していることと、実際に思い悩まないことは全然違います。

9割の悩みが起こらないということは、1割の悩みは起こるということです。

『未来の悩みのうち1割は起こるんだ・・』
『その1割をピンポイントで潰すために考えられる事は全てやっておかないと・・』

と考えるだけで結構不安になります。

『どうせ9割は起こらないんだから1割くらいどうってことない』と思えるのなら気楽なんでしょうが、僕はどうしてもそのように考えられない性格なのでどうしようもないですね。

瞑想がうまくできない

実際に瞑想に挑戦したことがあるのですが、これって僕にとってはものすごく難しいことでした。

最初の1分すら何も考えずにじっとしている事ができません。

10秒くらいであれば無の境地でいることが可能ですが、それ以上だとどうしても余計な考え事が頭を支配してくることになります。

やはり未来への漠然とした不安、過去の嫌な出来事の記憶など、意識していなくてもネガティブな感情に襲われてしまうのです。

何度やってもこんな感じなので、自分に瞑想は向いてないんじゃないかという別の悩みに襲われることになったりします。

今では瞑想をしようなどと一切思わなくなりましたね。

まとめ:人生の悩みを簡単に解決できる方法は無い

世の中には色んなお悩み解決系の情報が出回っています。

その中でも、

◆人生単位で付きまといやすい悩み
◆人間関係に関する悩み

などに対処するための情報が大半を占めています。

そういった情報は人生経験豊富な年配の方から直接聞けたり、過去の偉人や哲学者らが執筆した書籍にも記されていたりします。

よく『悩みを消す方法』『これで悩まなくなる12の方法!』『悩みをプラスに変えるには!?』などといったコピーで世に出されている事が多く、悩みの原因さえ分かれば対処するのは簡単だというように思わせる情報が多いです。

しかし現実は、悩みの根本原因が分かったところで人間の心は複雑ですから、そう簡単に取り除けなかったりするのです。

人生や人間関係の悩みを解決する本の多くには『それが簡単にできれば今頃みんな悩まなくなってるよ!』と思ってしまうような内容が記述されている事が多く、それが逆に人生を気楽に生きていくことの難しさをより際立たせてしまうことになっています。

お悩み解決系の情報が逆に人生を難しくしているというのは本当に皮肉なものです。

コメント